第3話「No Rain, No Rainbow」あらすじ
新入生を対象に、部活に体験入部する「クラブ活動紹介」が始まった。唯翔が描いた絵が忘れられない瞳美は、写真美術部を訪れる。自分に色覚がないことを隠したまま、唯翔に促され、生まれて初めて絵筆を手に取る瞳美。さらに彼女はそのまま、写真撮影会にも参加することに。胡桃に懇願され、撮影のモデルを務めることになる瞳美だったが、そこで思いも寄らぬトラブルが彼女の身に降りかかる。
感想「唯翔に知られてしまった瞳美の秘密」
魔法の練習

© 色づく世界の明日から製作委員会
その日、学校に登校した月白瞳美は近々開かれる新入生向けに開かれる部活体験イベントに月白瞳美は川合胡桃と風野あさぎから是非来て欲しいと誘われてしまいます。
色覚がない月白瞳美は色を扱う写真や美術の部活に入る事に「色がわからないのに、写真美術部に入るなんて…」と抵抗がありました。
その夜に家で月白瞳美は、先日葵唯翔に言われた「また見せてよ、魔法。いつかでいいから」という言葉を思い出し、琥珀の母に「魔法ってどうやったらうまくなれますか?」と教えを乞うことになるのでした。
マグカップを浮かせてみてと琥珀の母に言われ、月白瞳美は魔法を行使しますが、失敗してしまい早くも諦めようとします。
しかし琥珀の母から『ポポッキー』を魔法の杖に見立てて再度練習に取り組むのでした。
魔法の星砂ってフライパンで炒めて作るんですね。
なんだか料理をしているみたいです。
やっぱり魔法にはステッキのような媒体があるとコントロールしやすいのでしょうか。
魔法の練習が終わりそのポポッキーを「食べていいわよ」と言われた瞳美が、食べながら「あれ?餌付けされてる?」と思うシーンは少し笑ってしまいました。
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美術体験

© 色づく世界の明日から製作委員会
翌日、月白瞳美は「午後は新入生対象の学校行事なんですが、月白さんも転校してきたばかりなので是非体験してみてください」と教頭先生にパンフレットを渡されてしまいます。
「はい」と返事をしてしまいましたが、先日まで「いま」の時代で学校に行く事になるとは思ってもいなかった月白瞳美は迷い、結局写真美術部を見学することにしました。
作品が展示してある教室には写真の他に葵唯翔が書いた絵もありました。
月白瞳美は何故か葵唯翔の絵にだけ色を見る事ができます。
展示してあった絵に目を奪われていた月白瞳美は葵唯翔に見つかってしまい、「月白さん。うちは写真美術部だけど、どっちをやりたいとか希望ある?」と聞かれ、月白瞳美は「どっちも…です」と答えを返すのでした。
その言葉を聞いた葵唯翔は「絵とか興味あるんだ」と喜び、早速体験美術を案内します。
月白瞳美が描いた絵を葵唯翔に見せていると、そこへ写真美術部のメンバー達が帰ってきて、改めて写真美術部について詳しく説明をするのでした。
第2話で瞳美が唯翔に絵を見せて欲しいと頼んだシーンでは、瞳美に唯翔の絵がどんな風に見えているのか描写がなく、瞳美の反応もそっけなかったものだったのでもしかして最初の絵しか色がなかったのは?と懸念していましたが、どうやら唯翔が描く絵はどれも瞳美にとっては色鮮やかに見えるようです。
色のない瞳美の視点からだと唯翔の絵の鮮やかさが際立ちますね。
美術部というと油絵とか水彩などアナログなイメージでしたが最近はデジタルなのかとジェネレーションギャップを感じてしまいます。
唯翔がデジタル絵が得意という事もあるかもしれませんが、これまで唯翔が絵を描いているシーンは全てタブレットを用いており、唯翔の部屋でもパソコンにタブレットが置いてあるだけした。
自分はデジタルを書いているのに新入生用の美術体験はアナログというのもなかなか面白いですね。
瞳美は唯翔の「どっちをやりたいとか希望ある?」という質問に「どっちも」と答えを返していましたが、たぶんどっちも興味ないんだろうなと思いました。
瞳美が興味を持っている事は『色を見たい』ただそれだけです。
その気持ちの強さが諦めずに絵を完成させたことからもわかると思います。
撮影イベントでのアクシデント

© 色づく世界の明日から製作委員会
写真美術部の部活の案内を受けた月白瞳美は、他の部の様子を撮影する彼らと同行する事になり、その後に行われる写真美術部の撮影イベントにも参加します。
撮影体験会は多くの人が集まり大成功かと思いきや、他の部の撮影というアクシデントが起こり部長の山吹将が急遽そちらに向かう事になってしまいました。
『水上の美女を撮る』というコンセプトで行われる予定だった撮影体験会は山吹将が抜けてしまっために、人数が不足してしまい月白瞳美がモデルを務めることになってしまうのでした。
川合胡桃に「始まったら、この水色の星砂を使って。ラベルが剥がれているビンのやつね」と言われていた月白瞳美は色がわからず別の星砂を使ってしまいます。
しかし自身の魔法の力からか月白瞳美はプールの水の上を歩くことができ、イベントのモデルを順調にこなしていたのですが、違う星砂を使っている事に気づいた川合胡桃に声を掛けられ集中力を乱し水の中へ落ちてしまうのでした。
濡れてしまった服を着替えた後、月白瞳美は外に出ると葵唯翔が彼女を待っており、先ほどの事を謝ります。
更に葵唯翔はこれまでの月白瞳美の行動から推測し「もしかして、わかんなかった?色」と問いかけ、月白瞳美はそのことを「誰にも…言わないで」とお願いするのでした。
結局写真美術部のイベントは失敗に終わってしまい入部希望者も1人もおらず、月白瞳美もあんな事になってしまい山吹将は部員達に「こんなことになっちゃって。入部してくれなんて言うのは、もう無理だよな…結局新入部員もゼロか」と嘆くのでした。
部活の勧誘を行うイベントは学校内が各部活の出し物や仮装等とどちらかと言うと大学のサークル勧誘に近いものを感じました。
無理に高校にあてはめるなら文化祭のようなノリに近かったですね。
写真美術部が配っていたフライヤーは結構お金がかかっているように見え、経理担当の川合胡桃も奮発したのかなと考えています。
川合胡桃と深澤千草は既にいい雰囲気ですし、風野あさぎが山吹将に抱く恋心がちらつくシーンもありましたね。
間違えて瞳美が使った星砂になんの魔法が込められていたのか気になります。
やっぱり作中で描写されていた雪が降る魔法なのでしょうか?
それともあれは瞳美が知らず知らずのうちに使っていた魔法なのかもという予想もあり、どちらなのか気になってしまいます。
瞳美の決意
部活の勧誘イベントでの事もあり月白瞳美に写真美術部のメンバーが声を掛けようとすると逃げられてしまいます。
しかし月白瞳美のそんな態度は部員達を嫌って避けていたのではなく、引っ込み思案な性格から「ちゃんと顔を合わせて、ちゃんと話をしなきゃダメ。魔法と一緒、思い込みが大切」と決意をして、そのことだけで一杯だったのだとわかります。
そんな決意を胸に思い切って写真美術部の部室に訪れた月白瞳美でしたが、部室には誰もおらず「瞳美ちゃんへ プールにいます!」と書かれた張り紙がしてありました。
その張り紙の通りプールへ月白瞳美がいくと写真美術部のメンバーはプール掃除をしていました。
深澤千草によると「使用許可はもらってたけど、水に入るなって言われてたんだって」とのことで、ペナルティーとしてプール掃除をしていた部員達に、月白瞳美はイベントでの失敗を謝り「プール掃除、私もやります」と言い手伝いをすることにしたのでした。
月白瞳美の秘密を知ってしまった葵唯翔は「そういや将、お前の写真ってモノクロだよな」と山吹将に声を掛け、「それなら、月白さんにもできるんじゃない?」と勧誘します。
その言葉に月白瞳美は「入部させてください」と言い、こうして月白瞳美は写真美術部に入ることになるのでした。
第3話はこれまで消極的で状況に流されてきた瞳美が自ら行動を起こすという場面が多々ありました。
作中内の季節は春ですが、プール綺麗でよかったねと思ってしまいます。
夏前のプールって清掃とかをしておらず、放置したままになっており酷く汚れていることが多いですよね。
もしかしたら水泳部の部活が盛んで既に使っていたという事も考えられますが、でも春頃はまだどこかの施設の屋内プールで練習をするのが普通なような…。
水泳部の経験はないのでわかりませんのでそういうことだったのでしょう!
瞳美がやっと写真美術部に入る事になり物語が加速していきそうなところへちょうど琥珀も帰ってくる描写がされていました。
これまで問題行動が多く指摘されていた琥珀ですが、瞳美と会うことでどのような変化があるのか楽しみです。