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色づく世界の明日から 第7話 あらすじと感想「今回は胡桃と千草の回。キャラクターが成長していて魅力が増す」

© 色づく世界の明日から製作委員会

第7話『ヴィーナスの重荷』あらすじ

唯翔とぎくしゃくしてしまい気分が晴れない瞳美だが、学校は夏休みに突入。魔法写真美術部一同は、毎年恒例のキャンプ合宿に向け準備が始まる。
一方、来年に受験を控える胡桃は、模試で思ったような結果が出せず、悶々とした日々。パティシエとして働く姉・苺花から「好きなことをやりなよ」とアドバイスを受けるが、かえって悩んでしまい……。

色づく世界の明日から 公式サイトより

第7話の物語の内容

ミーティング

魔法写真美術部のミーティング風景
© 色づく世界の明日から製作委員会

 

月白瞳美が取り戻した『色』はまたすぐに失ってしまっていた。

夜、月白瞳美は琥珀と会話する。

琥珀「瞳美は色が見えたきっかけって何か心当たりあるの?」

瞳美「ううん」

琥珀「そっか…なんで見えなくなっちゃたんだろうねぇ。…瞳美占ってあげる!あぁ、今日はあんまり星出てないなぁ…。じゃあ、魔法の星占いやろう!よほえうみ、描け今宵の天の星…瞳美の星座ってなんだっけ?」

瞳美「しし座」

琥珀「オッケー、しし座ね。我に語れ、しし座の明日。ん…なるほど。今を楽しく受け入れましょう。そうすれば、色づく世界があなたを待っています。だって」

瞳美「テキトー…」

琥珀「ううん。これは間違いなく絶対当たる!」

瞳美「どうして?」

琥珀「だって、明日から夏休みだもん」

瞳美「何それ…フフッ」

月白琥珀は瞳美が再び色が見えなくなってしまった原因を探りつつ魔法の星占いを行い彼女を励ますのだった。

部室で大きなため息をつく川合胡桃の様子をみて月白琥珀は「なに、どうしたの?」と問いかける。

それに深澤千草が「なーんか模試の結果悪かったんだって」と応え、川合胡桃も「見てよコレ…もう夏なのにヤバくない?」と答案を見せるのだった。

千草「いやー、まだ夏じゃない?ってか国立狙いなんすね」

胡桃「学費安いからね」

千草「それだけで!?」

胡桃「大事でしょうが!瞳美、琥珀!頭の良くなる魔法ないの?」

琥珀「スッキリする魔法はあるけど、よくなるのはないかなぁ…」

胡桃「それでもいい!スッキリさせたい!なんなら模試の結果も忘れたい!」

千草「そのまま覚えた英単語もスッキリ忘れたりして」

胡桃「ちーぐーさー!?受験生怒らせると怖いよー!?」

茶化した深澤千草を川合胡桃が追いかけ始め、2人は教室を飛び出して行ってしまう。

廊下ですれ違った山吹将に「おい!ミーティング」と注意された川合胡桃だったが、「一発当てたらすぐ戻る!」と言い残して去って行ってしまうのだった。

そんな川合胡桃と深澤千草に山吹将は「何やってんだよ…」と呆れるのだが、葵唯翔は「どうせ千草がなんかやらかしたんだろ?」とフォローを入れる。

2人を見て月白琥珀は「こんな暑いのによくやるなぁー」と呟き、それに葵唯翔が「すぐにバテて戻ってくるよ」と応え部室へと入る。

葵唯翔に月白瞳美が「お、おはようございます」と挨拶すると、葵唯翔も「あぁ…うん、おはよう」と少しギクシャクとしながら応えるのだった。

その日の魔法写真美術部のミーティングは夏のキャンプ合宿についての内容で部員たちは部室で椅子を円座に並べて話し合う。

将「初めてのやつもいるし、改めて。うちは夏休みは毎年キャンプ合宿をやってるんだ」

琥珀「へぇー、キャンプですか?」

あさぎ「写真部の伝統なんですよね」

胡桃「そうそう。親睦を深めるには火を囲むのが一番って。毎年同じ場所を借りてるから、おかげさまでレンタル料半額なんだよねー」

千草「へぇー、お得じゃん!」

胡桃「でしょー?」

将「で、毎年このキャンプの仕切りは次の部長に任せてるんだ。3年はこれから夏期講習もあるし、まぁ部長になる前の予行演習だな。あさぎ、頼めるか?」

あさぎ「わ…私?」

千草「おぉー、あさぴょん部長かー」

琥珀「賛成賛成!ね、瞳美」

瞳美「うん」

あさぎ「もう決定してるんですか…?」

胡桃「2年の中では一番部活歴長いしねー。大丈夫、あさぎならできるって」

あさぎ「うぅ…」

瞳美「手伝えることがあれば言って。私も協力するから」

あさぎ「瞳美ちゃん!ありがとう!」

琥珀「じゃあ副部長は瞳美ってことで」

瞳美「えっ!?」

千草「あ、俺その日に作品集用の撮影会もやるつもりなんで、よろしくね!部長、副部長」

2人「うぅ…」

友人である風野あさぎの力になろうと月白瞳美が「手伝えることがあれば言って。私も協力するから」と応援したのだが、その発言で結果的に副部長になることになってしまったのだった。

受験生

公園で勉強をする川合胡桃
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自宅で月白瞳美は琥珀の父からタブレットを借りる。

「瞳美仕様にしといたから」と設定までしてくれた琥珀の父に月白瞳美は「ありがとうございます。お借りします」と丁寧にお礼を言う。

自室に戻り、SNSで部員達と連絡が取れるようになった月白瞳美は「月白瞳美です。よろしくお願いします。」とメッセージを送ると部員達から次々と返信があった。

メッセージと共に送られてきた写真を見て、月白琥珀が「おおー、いいところじゃん」と声をあげると瞳美は「これ青空?それとも夕焼け?」と聞くのだった。

その質問に琥珀が「夕焼け!綺麗な茜色」と応えると、月白瞳美は「おかしいよね…少し前までは色がないのが普通で、空が何色かなんて気にもしたことなかったのに…今は、どんな風に見えてるのかが知りたい」と言う。

琥珀は「みんなに聞いてみたら?」と瞳美に促すのだが、瞳美は「今更なんて言えばいいのかな…。色が見えないこと、ずっと隠してたのに…もっと早く話しておけばよかった」と言うのだった。

そんな瞳美に琥珀は「うつむいてるだけじゃ何も変わらないよ。大事なのは、これからだから」と言う。

一方、川合胡桃は公園でスマホでSNSでのやり取りを見て笑ったあと、受験勉強に戻る。

そこへバイトの出前でやって来た深澤千草が声を掛けてくるのだった。

千草「お客さーん。コーヒー1杯のために出前とか、マジ勘弁なんですけど」

胡桃「サンキュー。ほい、お代」

千草「勉強、家でやればいいじゃん」

胡桃「家だと集中できないの」

千草「そんなこと言って、俺にあまり会えなくて寂しいとか?

胡桃「はいはーい。昼間も会ったでしょ。バカがうつる」

千草「つーか、帰り大丈夫なんすか?この辺日が落ちたら意外と暗いよー?」

胡桃「お父さんが迎えに来てくれるって。それまでは勉強勉強」

千草「俺も戻ろっと。頑張ってね、受験生」

胡桃「ありがとねー」

深澤千草は茶々を入れつつも川合胡桃の事を心配し、彼女の勉強の邪魔にならないようあっさりと帰るのだった。

川合胡桃の元を後にした深澤千草はすぐに1人の女性とすれ違う。

彼女は「あ、いたいた。胡桃ー」と川合胡桃を呼び、それに気づいた川合胡桃も「お姉ちゃん!」と驚くのだった。

川合胡桃の姉は「代理で迎えに来たよ」と言い、川合胡桃は「あー、ちょっと待って」と応えて慌てて帰る支度をする。

そんなやりとりを深澤千草は眺めていたのだった。

車の中で川合胡桃は「お姉ちゃん仕事は?いつも帰ってくるの遅いのに」と尋ねると姉は「今日は久々に休み取れたんだよねー。で、研究の日にした」と応える。

車のトランクにはケーキが大量に積まれていた。

胡桃「休みの日くらい仕事のこと忘れたらいいのに」

姉「まぁ、お父さんに高ーい留学費用まで出してもらって、パティシエになったんだし。これくらいはね」

胡桃「お父さんよくぼやいてたよねー。折角国立入ったのに、お姉ちゃん急に留学したいって言い出して。こっそりバイトもして製菓学校も通ってたし」

姉「いやー、お父さん説得するためにあの手この手使ったよねー。懐かしい」

胡桃「あの頃のお姉ちゃん、忙しそうだった」

姉「今だって変わんないよ。でも楽しいんだよね、好きな事やって、喜んでくれる人がいて。それだけで頑張れるもん」

胡桃(カメラで姉の写真を撮る)

姉「ん、なんで撮るの?」

胡桃「いい顔してると思って」

姉「胡桃も好きなことやりなよ。お父さんが反対しても、私が味方するから」

胡桃「うん」

仕事への生き甲斐を語る姉の顔は川合胡桃にとって『いい顔』をしてるように見え、川合胡桃はカメラでその表情を撮る。

応援してくれる姉の言葉に川合胡桃は「うん」とだけ答えるのだった。

キャンプ合宿

時期部長としてキャンプ合宿を取り仕切る風野あさぎ
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キャンプ合宿当日、その日は良く晴れており、部員達は協力してキャンプ道具一式をキャンプ場まで運んできた。

千草「おっも!あっつ!何これ?何の修行?」

唯翔「文句言うなよ。毎年やってんだから」

千草「俺の代はグランピングにする!絶対そうする!」

将「んなもんキャンプじゃないだろ?」

あさぎ「受付終わりました!右奥、10番のサイトです!」

琥珀「張り切ってるねぇ、次期部長!」

千草「あぁ~ちぃ~」

唯翔「ほら行くぞ」

千草「えぇ~?今降ろしたばっかりなのに?」

瞳美「あっ…これ重いから私が」

あさぎ「私が持ちます」

将「いいよ。俺が持つから」

琥珀「さっすが現役部長!頼りになるー!」

将「琥珀は自分で持てよ」

琥珀「うっえぇ~?」

荷物を持ってキャンプサイトに移動し始める部員達だったが、途中深澤千草は遅れている川合胡桃に気づき「胡桃先輩?」と声を掛ける。

その声で自分が遅れている事に気がついた川合胡桃は皆に「あ、ちょっと!置いてかないでよー」と言うのだった。

そして改めて魔法写真美術部のキャンプ合宿の開催を宣言する。

あさぎ「そ、それではこれから、本年度の魔法写真びじゅちゅ部、あっ…」

千草「いきなり噛んだ」

琥珀「ドンマイ、あさぎ!」

あさぎ「これより、魔法写真美術部のワンデー合宿を始めます!よろしくお願いします!」

瞳美「お願いします」

皆「イェー!」

些細な開会式のようなものだったが、皆各々にカメラのシャッターを切り、「お願いします」と風野あさぎと瞳美が礼をするとノリよく腕をあげてたり、拍手をして応えるのだった。

テントの設置を終えると月白琥珀は「完成!」と言い、それに風野あさぎは「あっという間でしたね」と応える。

そんな言葉に葵唯翔が「去年より人数多いしね」と言うが、月白琥珀は「働いたらお腹すいちゃった。バーベキューバーベキュー」と言うのだった。

食材を洗い、下ごしらえの作業をしていた川合胡桃と深澤千草。

深澤千草がふと「ね、こういうのって、普通女子力見せるチャンスじゃない?なんで俺?」と疑問を口にするが、川合胡桃は「何気に一番スキル高いのあんただし」と応える。

千草「ま、たまに店の厨房手伝ってるしいいんだけど…なーんかときめかない」

胡桃「なにそれ」

千草「そういや先輩、お姉さんなんかいたのね」

胡桃「言ってなかったっけ?」

千草「聞いてない聞いてない。何してる人?」

胡桃「パティシエ。ブルティコロールってお店で働いてる」

千草「えっ!?マジ!?そこ知ってる!うちのクラスにもファンの子いるし。えーほら、今これが一番ウケてるんでしょ?」

胡桃「あぁーそれ、お姉ちゃんが考えたやつだ」

千草「おぉーすげー!」

胡桃「ホントすごいよ。昔からなんでもできて、今の時期にはもう将来も考えてて。夢ちゃんと叶えて…憧れちゃう」

千草「へぇー自慢のお姉さんなんだ。いいよねー大人のお姉さん。モデル頼めない?」

胡桃「ダメー!お姉ちゃん忙しいから」

千草「ちょー。しょうがないから、胡桃っちで我慢しとこっかな。よく見たら似てるような似てないような…」

胡桃「似てないよ、全然。お姉ちゃんと違って私はなんもないから」

深澤千草はいつものようにふざけて川合胡桃の姉にモデルを頼めないかと言うが断られてしまい、スマホのカメラを川合胡桃に向け「よく見たら似てるような似てないような」と素直な感想を告げると、川合胡桃はどこか暗く「似てないよ、全然。お姉ちゃんと違って私はなんもないから」と応えるのだった。

瞳美の魔法

琥珀から渡された星砂を見て考え事をする月白瞳美
© 色づく世界の明日から製作委員会

 

バーベキューを食べながら撮影会の打ち合わせを行う。

将「帰りの撮影会、何時からだっけ?」

あさぎ「21時、女神大橋です」

唯翔「なんで橋?」

千草「長崎港から豪華客船が出てるでしょ?あれをレアなアングルから撮れるんですよ」

琥珀「へぇー千草くんって女の子しか撮らないんだと思ってた」

千草「橋から恋人の乗る船を見送る女の子…みたいな設定で撮る予定。哀愁漂ううなじとか、グッとこない?絶対いい写真になりますって。だから女子、誰かモデルやって!」

琥珀「私パスね。他当たって」

瞳美「ごめんなさい」

あさぎ「私も、ごめんなさい」

千草「マジっすか。じゃーあー、胡桃っち!」

胡桃「さっきも断ったでしょー?」

千草「あいや、でも楽しいよ?俺めっちゃ上手く撮るし」

胡桃「しつこいって。ホントにやめて。」

一同「…」

胡桃「…ん?あーっ肉焼けてる!これもらい!」

琥珀「あっ!それ私が育ててたのに!じゃあこれもらうー」

将「おい!それ俺の」

胡桃「部長いい人ー」

琥珀「部長優しい」

本人は上手く取り繕っていたが、普段とは違う川合胡桃の態度を見て、月白琥珀は彼女の事が気にかかるのだった。

その後バーベキューを食べ終え、撮影やデッサンなどそれぞれに活動を始めた部員達。

1人海辺に座る川合胡桃の元に月白瞳美が訪れ声をかける。

瞳美「胡桃先輩…どうかしましたか?」

胡桃「んー?何が?」

瞳美「その…元気ないように見えたので。受験、大変なのかなって」

胡桃「あぁーうん、まぁね。ごめんねーさっき。ちょっと空気悪くしちゃったよね」

瞳美「いえ、そんなこと」

胡桃「知ってる?山吹と葵の進路。山吹はカメラ好きだから、写真学科のある美大に行くんだって。葵は私と同じで国立狙いらしいけど、急にやる気になってさぁ。前より真剣に絵描いてる気がするし…なんかあったのかな」

瞳美「あっ」

胡桃「2人とも、なんかお姉ちゃんと同じ顔してる」

瞳美「お姉ちゃん…ですか?」

胡桃「うん。私の憧れ」

川合胡桃は自分を気にかけて話かけてきた月白瞳美にそう語りかけるのだった。

一方で絵を描いていた葵唯翔と山吹将が話をする。

将「絵、どんな感じ?」

唯翔「まだ完成してないから、あんまり見るなよ」

将「何照れてんだよ」

唯翔「そっちは?受験で作品提出しなきゃなんだろ?」

将「まだ。それまでにはもっと上手くなってるだろうし」

唯翔「言うね」

将「進学決めたんだな」

唯翔「まぁ…国立なら、学費も自分である程度なんとかできるし…絵もちゃんとやってみようと思って。見てくれるやついるから」

将「そっか…じゃあ先にいい作品作ったほうが勝ちな」

唯翔「はぁ?意味わかんないし」

幼馴染の2人もお互いの進路のことを話し合うのだった。

川合胡桃は月白瞳美に姉の事を説明する。

胡桃「でね、やりたいことに真っすぐで、いつも全力で」

瞳美「パワフルなお姉さんなんですね。琥珀みたい」

胡桃「あぁー、ちょっと似てるかも。好きだから、夢だからって。それだけでどんどん前に進んでいけるんだよねー。そういうの羨ましい。いいよねー、本気になれるって。私にはそこまで好きになれるものってないから」

瞳美「写真は?好きじゃないんですか?」

胡桃「好きだよ?でも、山吹みたいに詳しくないし、千草より撮るの下手だし。私のは趣味で続ける程度の好きだよ。やりたいことないんだ、私。だから勉強も身が入らないのかもねー。あー、でもこの話皆には内緒ね。千草とかめっちゃくちゃいじってきそうだし」

瞳美「そうですね」

姉の話から自分の進路の相談になってしまい川合胡桃は月白瞳美に「皆には内緒ね」と言うのだった。

しかし近くの2人からは見えない場所で寝転がり夕焼けを見ていた深澤千草にはその会話が聞こえており、1人で「めっちゃ聞こえてるし」と呟く。

浜辺で貝殻と星砂を集めていた月白琥珀はそれを小瓶に詰めると「ひかけおと、留まれ情景。星の真砂に」と魔法をかける。

風野あさぎは山吹将に部長の仕事を教えてもらっていた。

将「あとは部長会に出て活動報告したり、面倒なのは今回みたいな課外活動の申請書作ったりだな」

あさぎ「はい」

言ったことを真剣にメモを取る風野あさぎに山吹将は「そんなに構えなくても、お前なら大丈夫だよ」と言うのだった。

小瓶を片手に「よし、こんなもんかな」と言う琥珀に月白瞳美が「それ…」と声をかける。

琥珀はその言葉に「想い出を閉じ込める魔法。いつか、またみんなでこの星砂を使って、今日のことを鮮明に思い出せるように。時間魔法の初歩中の初歩なんだって。瞳美にもあげる。さーて、みんなの分も作ろっかなー」と瞳美に星砂を渡してまた作業に移ってしまう。

月白瞳美は琥珀からもらった星砂を眺めながら「魔法…私も、いろんな魔法が使えたら、もっと胡桃先輩の力になれたかな」と考えていた。

そんな月白瞳美に「何してんの?月白」と葵唯翔が声をかけてくる。

2人の様子を遠目で見ていた月白琥珀はお節介を焼いてその場を後にするのだった。

葵唯翔は「あのさ…これ。やっと見せられるものできたかなって」と月白瞳美にタブレットを渡しながら言う。

タブレットを受け取った月白瞳美は「あっ…」と葵唯翔が「月白に見てほしい」と言っていたことを思い出し「嬉しい」と気持ちを言葉にする。

月白瞳美は渡されたタブレットを開くと、絵の中にはたくさんの色が広がっていた。

「色が…たくさんの色が…」と絵に見入っていた月白瞳美に葵唯翔は「月白のおかげだ」と声をかける。

唯翔「魔法、効いた。ありがとう」

瞳美「そんな…また、見せてください」

唯翔「うん。じゃあ先に戻るわ」

瞳美「あ、あの!その絵…私に色を教えようとしてくださったんですね。ありがとうございます」

月白瞳美の言葉に葵唯翔は笑顔だけで応えて戻って行くのだった。

空に星がでていることに気がついた月白瞳美は展望台に1人で居た川合胡桃の元に行く。

瞳美「胡桃先輩!こんなところに来てたんですね」

胡桃「どうしたの?」

瞳美「星占いやりませんか?先輩、何座ですか?」

胡桃「てんびん座だけど」

瞳美「ちょうど南の空に見えてますね。よほえうみ、今宵の天の星々よ。我に語れ、てんびん座の明日。…なるほど。今を楽しく受け入れて、そうすれば色づく世界があなたを待っています」

胡桃「テキトーでしょ?」

瞳美「わかりますよね…」

胡桃「もー後輩たちに気使わせちゃって、ホント駄目だな、私」

瞳美「せ、先輩?」

胡桃「うん、元気でた!」

撮影会

夜景をバックに月白瞳美が「私…皆さんに話したいことがあるんです」と皆に言うシーン
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深澤千草のテーマの撮影会の時間が近づき、部員達は機材を持って女神大橋に移動する。

あさぎ「星、いい感じですね」

将「天体撮影もしたいよな」

千草「ねぇ、胡桃先輩。自分の写真見たことある?」

胡桃「はぁ?」

千草「じゃん!」

胡桃「これ…部活の?」

千草「そう!胡桃っちスペシャルエディション。ほら、どれもいい表情してるでしょ?」

胡桃「えぇー?」

千草「何もなくてもいいんじゃない?こんだけいい顔できるんだから」

胡桃「はっ?」

また深澤千草のおふざけかと川合胡桃は会話に付き合っていたが、彼のスマホからはいろいろな表情の自分を見せられた。

川合胡桃が思い悩んでいたことを知っていた深澤千草は彼なりの励ましだったが、川合胡桃が言葉の意味を確認しようとしたところで豪華客船からの出港合図の汽笛が聞こえる。

その音に驚き慌てて橋の上まで息を切らせて移動する深澤千草。

胡桃「あれまー」

琥珀「えぇーっ、もう来てるじゃん」

将「時間間違えたんじゃないのか?」

千草「いやいや!ちゃんと調べたし」

あさぎ「出港時間まで、まだ結構あるのに」

唯翔「これ、もう間に合わない…」

千草「いや走ればいけますって!」

胡桃「はぁー?荷物あるし…」

川合胡桃のその言葉に深澤千草は笑顔で「そんなもん置いていけーっ!」と応え、自分の荷物を地面に置き1人駆け出す。

その行動に「えーっ!?」と声をあげて驚く川合胡桃だったが、続いて琥珀が「いくよ、瞳美!」と声をかけ月白瞳美と共に走り出す。

そんな行動に川合胡桃は「マジで!?」と驚いていたが、先を行く深澤千草から「胡桃せんぱーい!」と大きな声で呼ばれ「あーっもう!」と自分の荷物を置いて追いかけるのだった。

そんなやりとりを見て残りの3人は顔を見合わせ笑い合う。

走りながら深澤千草は「好きの度合いなんてみんな違うし、他にもっと好きなものできるかもしれないし。そんなの、今すぐ決めつけなくてもいいじゃん。焦んなくても、大丈夫っすよ!先輩なら!」と先ほどの言葉の続きを言う。

そして深澤千草は「なーんてね。別に胡桃っちの将来なんかどうでもいいんですけど」とはぐらかす。

川合胡桃はその言葉に「盗み聞きなんてサイテー。でも、私も撮るよ。千草よりいい写真撮る!今は写真が一番だから」と応えるのだった。

それを聞いた深澤千草は「ガンバッテクダサーイ!センパーイ」とカタコトで茶化し、対して川合胡桃が「何それー!むかつくー!」と軽口を叩いていたのだが、船は橋の下を通過していってしまう。

川合胡桃が「あぁーっ!ちょっと待ったー!瞳美ー、魔法で船止めてー!」と月白瞳美に言うが、彼女は「む、無理ですー」と応えるのだった。

千草「船はや…」

胡桃「もう行っちゃったじゃん。どうすんの?」

千草「胡桃っちの走るペースに合わせてたからじゃん」

胡桃「あんたの撮影会でしょ?さっきの決意どうすんのよ」

千草「キレ顔もらいましたー。へへっ、これでいいや」

胡桃「撮るならせめて、可愛く撮りなさいよ!」

千草「じゃ、今度モデルになってくださいよ」

胡桃「絶対嫌。変顔しか撮らないから」

千草「だから…」

唯翔「元気だな」

琥珀「部長、止めたほうがよくない?」

将「頼むぞ、次期部長」

あさぎ「えぇっ!?」

そんな様子を見ていた月白瞳美が口元を抑えて笑い出す。

彼女の珍しい様子に琥珀が「瞳美?」と声をかけると、月白瞳美は「ごめんなさい、なんだかグダグダすぎて」と言うのだった。

その言葉に琥珀は「ホントね」と笑いながら応え、他の部員達も笑い合うのだった。

千草「いや、つーか俺の作品どーすんすか」

胡桃「別に他のもの考えたらいいでしょ」

あさぎ「ここから見える景色も十分綺麗ですよ」

唯翔「確かに」

胡桃「いいじゃん、これ」

瞳美「あのっ…。その夜景、今…皆さんにはどんな風に見えてるんですか?私…。私…皆さんに話したいことがあるんです」

橋の上から見える街の夜景に目を奪われていた部員達に月白瞳美が自ら『色が見えないこと』を告白するのだった。

みんなの感想

 

感想「今回は胡桃と千草の回。キャラクターが成長していて魅力が増す」

今回は魔法写真美術部の課外活動夏のワンデーキャンプをメインに胡桃の悩みやそれをからかいながらも励ます千草の様子が描かれていました。

SNSでのやりとりで皆に色が見えないことを黙っていた事を後悔する瞳美をみて、本当に瞳美は成長したなと思います。

これまでどうでもよかったことが、どうでもよくなかったと気づいてしまったときの苦しさが伝わりますね。

『色づく世界の明日から』の世界観なのか季節は夏だというのに、じめじめとした暑さのようなものはあまり感じませんでした。

夕方とは言え、外で勉強をする胡桃の姿が描かれていたからでしょうか?

ただ確かにキャンプ道具を運ぶシーンでは暑さが伝わりました。

キャンプ場は山+海といういいとこ取りですね。

他人と自分の好きを比べてしまう胡桃の気持ちもわかりますし、千草の言う好きは人それぞれという言葉もわかります。

こういう問題ってやってみなければわからないことで解決はしないので、キャラクター達の気持ちの交差も相まってもどかしいです。

今回の一番の見どころはやっぱり橋の上からみた夜景でしょうか。

個人的にはいつも瞳美視点での唯翔の絵が色が一際鮮やかで印象に残るところなのですが、みんなで作った想い出の1ページとしてならあの夜景が一番いいかなと思います。

ついに自分が色が見えないと皆に告白することとなった瞳美ですが、やっぱり皆は受け入れてくれるんだろうなと思いつつも予告が不穏で物語の続きが気になりますね。

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