特撮ヒーローものという事で最初は少し敬遠していましたが、視聴してみるとテンポもよく素直に面白いと感じる作品でした。
1993年に放送された旧作のTVシリーズ「電光超人グリッドマン」の事を全く知らない私でもストーリー等には問題がなくついていけます。
キルラキルやダーリン・イン・ザ・フランキスでおなじみのTRIGGERが制作を担当していると言う事もありTRIGGERらしい演出に魅力があり、後にびっくりするような超展開を期待しています。
作中では主人公の響裕太を中心に学校生活と兼業したグリッドマンとして変身し怪獣と戦う姿が描かれ、特に学校でのパートで登場するキャラクター達の会話などがとてもリアルだなと感じました。
第1話「覚・醒」あらすじ
ある日、目覚めた裕太は記憶喪失になっていた。鏡で自分の顔を見ても自分が何者か思い出せず混乱する。そこへ裕太を呼ぶ声が響き、導かれるまま声の方へ進んでいくと年季の入った古いパソコンが語りかけてきた。そのジャンク品の画面が輝き、声の主が現れる。それはハイパーワールドから使命を帯びてやってきたハイパーエージェント、グリッドマン!
感想「主人公は記憶喪失!?そんなことより特撮ヒーローグリッドマンに変身!」
記憶喪失の主人公
主人公の響裕太は目を覚ますと何故か同級生の宝多立花の家におり、彼女の話では「30分くらい寝ちゃって起きなかったよ。具合悪いの?」と言う事でした。
その後響裕太は「あの娘、誰だ?てか、俺誰だ」といきなり記憶喪失という事がわかることになります。
そんな響裕太を呼ぶ声がし、その声がする方へ行くと古いパソコンがあり、その画面にはグリッドマンと名乗る超人がいるのでした。
グリッドマンは響裕太にしか見えず、突然響裕太が訴える記憶喪失という事実を宝多立花には信じてもらず、宝多立花の母の助言によって病院にいくことになるのでした。
宝多立花の言う響裕太が忘れてしまった『今日の事』がとても気になります。
年頃の学生らしく告白でもしたのでしょうか?
病院での検査には問題がなく、帰宅する事になりましたが響裕太は自分の家さえもわからなかったのです。
響裕太と宝多立花の問答はトントン拍子でテンポもよく、明らかにおかしな現状の記憶喪失の事やグリッドマンについては言及せず物語が進んでいき第1話の導入として視聴するのはすごく楽でした。
コンビニでの帰り道にいた黒いスーツの男は異質で何者なのか気になります。
彼も響裕太にしか見えない存在なのでしょうか?
翌日、友人である内海将が響裕太の家まで迎えにきてくれ学校にいくこととなりましたが、内海将も記憶喪失という事態を重く捉えず簡単に受け入れ学校まで案内してくれます。
内海将は「ま、いっか。4月に知り合ったばっかりだし、もう一回友達になったということで」と響裕太の記憶喪失についてはあっさりとした様子です。
内海将が響裕太を「裕太」と下の名前で呼んでいるので彼は仲の良い友達だったことがわかります。
宝多立花からのお願い
記憶喪失である響裕太にとっては今のところ知り合いと呼べる人が宝多立花と内海将しかいない状態ですので2人にどうしても頼ってしまうのは仕方がないことだと思いますが、宝多立花に学校で呼び出され「友達にからかわれるからある程度の距離感を持って接してほしい」と言われてしまいます。
この辺も本作においてリアルだなと思う点の1つで、響裕太の戯言よりも女子高生にとっては学校生活が何よりも重要だというスタイルです。
空気を読んで周りから浮かないようにするということでしょうか。
最近の学生は大変だなぁ等と他人ごとですが思ってしまいます。
隣の席の新条アカネ
学校生活だけで一杯一杯な状況で響裕太はその日お昼ご飯を用意していませんでした。
そんなところへ隣の席の新条アカネがスペシャルドックが余っているからあげるとパンをくれるのでした。
しかし教室でボール遊びをしていたクラスメートの不注意でボールがちょうど飛んできてパンがつぶれてしまいます。
新条アカネというキャラクターは何か魅力的な雰囲気があり、パンをくれたときのポーズもバルタン星人を思い浮かべてしまい茶目っ気がありかわいいクラスメートという印象を持ちました。
パンをボールで押しつぶされてしまっても彼女は響裕太に微笑み返し、クラスで一番かわいい女子生徒みたいなポジションなのかなと思いました。
教室でボール遊びというのもなんとなく自分の学生時代を振り返ってそんな経験があり、あぁいうアクシデントもあったなぁと懐かしく思ってしまいました。
怪獣の襲来
グリッドマンに興味を持った内海将は響裕太に見せて欲しいと頼み、そんなところへ宝多立花が通りかかり、3人は宝多立花の母が営むJUNK SHOPへ向かいます。
間に挟まれた怪獣を作る者の存在とグリッドマンと同じような存在は敵かなと予想しています。
物語には関係ないのですが、宝田立花と母の会話や先ほどでの教室でのクラスメート達の会話には他愛のない話ですが内容があり凝っているなと思ってしまいます。
グリッドマンのいる古いパソコンの前に再び響裕太が立つと、グリッドマンは「危機はすぐそこに迫っている」と言うのでした。
尚もグリッドマンと話を続ける響裕太でしたが、内海将や宝多立花にはグリッドマンの姿が見えずようやく響裕太がヤバイということに気がつきます。
そんなとき響裕太の左腕に電撃のような感覚が走り「怪獣が聞こえる」と言ったあと街に怪獣が襲来するのでした。
グリッドマンに変身!
突然正体不明の怪獣が街に現れたら、逃げるよりも野次馬となって見に行くのでしょうか。
実際にそんな状況に陥った事がないのでわかりませんが、そういう選択をする可能性が大きいように思います。
現実世界と切り離された正体不明の何かが現れたとき危険だとわからない為、怖いとは思わず好奇心が勝つのかなと想像してしまいます。
怪獣によって破壊される街をみて響裕太はグリッドマンの元へ走ります。
そしてちゃんとした説明もないままに古いパソコンに吸い込まれ響裕太はグリッドマンに変身するのでした。
古いパソコンに吸い込まれた響裕太を見たときの宝多立花の「昔のパソコンってこっわ」と言う言葉にはジェネレーションギャップってこっわと思ってしまいました。
グリッドマンに変身した響裕太は現れた怪獣を止めなければと戦います。
バトルシーンも迫力がありしっかりと描写されていて高評価ですが、グリッドマンが怪獣と戦い始める事によって街がより破壊され大丈夫なのかと気にかかって仕方がありませんでした。
そんなとき古いパソコンが火を噴き警告音が鳴り響きます。
パソコンに写るグリッドマンの様子から怪獣の弱点は首だと判断した内海将でしたが、響裕太にはこちらからの声は聞こえないようでした。
響裕太は「身体が重い」と不調を訴え、怪獣によって街の破壊が広がり、響裕太達の通う学校にも火の手が上がってしまいます。
そんな様子を古いパソコンを通してみていた宝多立花と内海将は「何かできないかな」と思案し宝多立花がパソコンのキーボードを使って内海将の言葉を伝えるのでした。
こうして助言を受けたグリッドマンは見事怪獣の首を落とし、必殺技グリッドビームで怪獣を打ち倒します。
逆転する展開ではOPがBGMとして流れ痛快な場面でした。
危機を乗り越え、無事にパソコンから出てきた響裕太を見て、内海将は「俺達が怪獣を倒したんだ」と一人興奮しますが、宝多立花は起こった不思議な出来事で頭が一杯だと言うのでした。
宝多立花は家族や友人のことを心配し、街の騒ぎから急いで帰宅した宝多立花の母が3人の無事を確認します。
メディアでは一連の怪獣の騒動の事がニュースとして取り上げられ、ネットでも怪獣の話題がもちきりで、街は混乱の様相を見せていました。
しかしその翌日、学校に登校した響裕太達は不思議な出来事を目撃します。
昨日の怪獣の騒動で燃えてしまった学校は元通りの姿に直っていたのでした。