第6話 『作戦』あらすじ
域議選挙まで残り3日を切り、齋が出演する公開討論が目前に迫っていた。正崎達は必死に捜査にあたるが、齋を逮捕できる証拠をいまだ掴むことができない。そんな中、九字院の言葉から正崎はある作戦を考える。
考察と感想「動画の少年は斎開化の息子!?九字院にフラグが…」
バビロン第6話は正崎の個人的な弱さ、斎開化特別捜査本部の解散と拉致計画、公開討論会の様子が描写され、噂の動画の子供の正体は斎開化の息子だったという衝撃の事実で幕を閉じました。
今回も気になった各場面毎に第6話をおさらいしていきたいと思います。
九字院の煙草
予告を見た時から気になっていたのですが、新域という実験行政都市が出来上がっている少しだけ近未来的な日本がバビロンの舞台となっていますが、九字院は煙草を吸っていました。
このシーンを見ていつかアニメや漫画も電子タバコを吸うシーンに移り替わるのかななどと無駄なことを考えていたのですが、分煙や『バビロン』の世界観的には違和感があります。
ただし九字院というキャラクター性を考えると煙草が似合うかなと思います。
公式サイトで公開されているあらすじの文章を読むと九字院の言葉から正崎は斎開化拉致という作戦を思いついたようです。
正崎の弱さ
筒井警部補の事故の責任を感じ、九字院に「流石の正崎さんもグロッキーですな」と声を掛けられてしまうほどに追いつめられていた正崎ですが、九字院の励ましと家族との会話で自分を再び奮い立たせました。
正崎の弱さというところが描かれたシーンで、正崎は決して悪を正す正義の執行者という超人ではなく、生活のために働き友人や家族の存在に支えられています。
ここで逆に考えてみると正崎がもし「死にたい」と考えるような状況は検事という職を失い、自分によせられる信頼がなくなり、家族さえも失ってしまったときなのではと考えてしまいました。
曲世愛に既に正崎の家族構成などは聴取の際に知られており、新域構想という闇に取り込まれ動いている正崎ですが、第6話でも斎開化の拉致という犯罪行為を行おうとしています。
世間にこの動きがバラされ、責任をとることになった場合は…なんて考えると正崎は結構危ない橋を渡っていますね。
正崎を陥れることは悪意があれば簡単なことのように思えます。
筒井警部補のポケットに残されていた『オノ』を買ったレシートは今後の伏線だと思いますが、曲世愛が今は所有しており今後の事件に使われるのではと考えています。
全てを失い弱り切った正崎の前に曲世が現れ斧を渡すなんてシーンが実現しないことを祈っています。
斎開化特別捜査本部の解散
これまでの捜査の進展度から翌日に控えた公開討論までに証拠をあげることは困難だと判断し、正崎は斎開化特別捜査本部の解散を宣言しました。
本部の刑事たちは正崎の宣言にどよめきましたが、正崎は個人として斎開化を拉致すると言い放ち、それを寅尾太隈が犯罪だと指摘。
そして意図を察した九字院が「最悪ですよ、正崎さん。ちょっとずるいんじゃないんですかねぇ。ここであんたを捕まえなきゃ全員共犯者みたいなものじゃないですか」と言い、捜査本部に参加していた刑事たちは正崎の拉致計画の共犯者となり動き始めます。
公開討論
NHCのスタジオで斎開化自らと反対派に各党の政治家が参加し、公開討論の様子が描かれました。
社会経済的な側面を三仁が、道徳・道義的な観点から否定する岩国が、自殺教唆を斎開化が行ったのではないかという極論を突き立てる柏葉、そして感情論を唱える野丸が斎開化を追い込もうとしていきますが、それぞれの論点も斎開化の予測のうちでそれぞれ論破されてしまいます。
野丸が切り札として動画サイトで「父親の自殺を止めてください」と訴える少年をスタジオに連れ出し、少年を域儀議員に立候補させ野丸が全てフォローをするとカメラに訴え、視聴者たちの心を掴み国と人を操る政治家の手腕を見せつけます。
しかし斎開化は少年が域議選に立候補することを認め、自分の意志で動画を投稿した少年を自分で自分の判断ができる一人の個人だと評してから、「私は間違いを認めます」という言葉を口にします。
そして少年に向かって「太陽。お面を取りなさい」と指示し、斎開化は「彼は私の子です。自殺しようとしている父親とは私に他なりません」と新たな事実を突き立てるのでした。
公開討論を見て参加者が少ないと感じましたが、それも野丸の戦略のうちだったと思います。
またテレビで放送されている評論家や政治家による討論番組のようなものではなく、各々が別の観点から意見を述べ斎開化がそれに答えるというまるでお互いのカードを切り合うトランプのゲームのようでした。
たぶんその辺りも野丸による政治的な根回しが行われており、野丸の持つ切り札を最大限に演出するために反対派の出席者は談合していたのだと思います。
しかし野丸最大の切り札も斎開化の新たな事実の公開によって破られてしまいます。
異様な雰囲気になってしまった公開討論後、正崎は拉致計画を実行に移すのでしょうか?